2012年1月31日

東洋一のお屋敷に行ったお話

写真整理してたら、出てきました。


駒場公園、旧前田公爵邸です。
加賀百万石の前田家、16代、利為(としなり)侯爵のお屋敷。
建てられたのは昭和4年で、東洋一の邸宅と称されたそうです。

本郷の東大がもともと前田家の敷地だったのですが、東大のために駒場に移って、新たにお屋敷を建てたんです。

三角屋根にレンガ造り。イギリスチューダー用式の洋館、色合いも形もステキ♪
中もすごいです。
電気を完備し、地下の厨房から料理をエレベーターで上に運ぶ設備を作ったり、昭和のはじめというのに斬新!
利為氏はドイツに私費留学、さらにロンドンに駐在したことがあり、新しくて便利なものをどんどん取り入れたそうです。
また関東大震災の経験から耐震を考え、当時最先端の鉄筋コンクリートで作っています。
そんな最新設備をとりいれた所も、東洋一と呼ばれたゆえんだそうです。

なにより、利為侯爵ってえらい!と私が思うのは、お屋敷をコンパクトに作ったこと。
確かに、天下の前田家にしては質素かも 笑
西洋の合理性を見習ってムダをはぶき、権力誇示ではない、おもてなしを考えたお屋敷にしたそうなんです。イギリスの家って、そういや小ぶりだわ。
海外からのゲストのおもてなしにと書院造りの和館も建てるという気づかいも。時代が移り変わっていくのをちゃんと見据えていたんでしょうね。

公爵は、残念ながら大戦で昭和17年に亡くなってしまったそうです。
このお屋敷に長くは住めなかったんですね...

瀟洒な邸宅を眺めながら、利為氏、きっと素敵な人だったんだろうな・・・と勝手に妄想する私でした。


2012年1月27日

ほろ酔い陶芸会とSt.Ives のお話

缶ビール1本飲みながらの、ゆる〜い陶芸会なんです 笑
でも飲み会じゃないよ〜。
先生にちゃんとご教授いただいて、真剣に取り組んでますから。

これ、世田谷・深沢のギャラリー・セントアイヴスの店主、井坂さんの企画。
彼の呼びかけで、10月になんとなくやったら、あまりの心地よさに、
またやろう!と、月1レギュラーになりました。私も毎月、心待ち♡

my初作品は ♪ジャーン♪ 冠型ポテチ入れだよ〜 


毎晩、ビールをプシュッ☆する私、
食卓のマストアイテムになってます 
ヘヘヘ...




ところでセントアイヴスと聞いてピンとくる方は、英国通に違いないです!
イギリス西端の港町で、芸術家のコロニーと呼ばれるトコ。
陶芸家もいっぱい活躍しています。

ここに最初に窯を作ったのが、バーナード・リーチと濱田庄司。
1920年のことです。
ちなみに濱田庄司氏は人間国宝。
帰国後、益子で活躍し、世界中の陶芸家にその名を知られています。

陶芸の世界も、イギリスと日本がつながっているなんて、感動です♪

2012年1月25日

ちょっと遅くきて、うれしい気持ちになったメールのお話

1月あたまのこと。
ドイツのJから、クリスマス・メールが届きました。


 Marry Xmes!
 I'm afraid 2011 was the first time I have forgotten to wish you good days. Sorry...
マリー・クリスメス!今回、初めてクリスマスメールを忘れちゃった、ごめん)


aとeが違ってるの、いつもと同じで、思わず顔がにんまりしちゃう。
私達おたがい、ボロボロの英語を気にせず、むしろ楽しみながらやりとりしてるんだもの。
彼の穏やかな笑顔が目に浮かんできました。
(でもね、わたしもメールするの、すっかり忘れてたぁ・・・汗・・・ゴメン!)


Jは、93年にロンドンの学校で出会った友達。
と言ってもずっと年上で、クラスが一緒だったのは3ヶ月にも満たなかったと思う。
彼はみんなと全く群れることなく、学校で友達を作ろうとしてないように見えました。
ある日、彼が授業中に、ビートルズのイエスタデイを小声で口ずさんだのを耳にした私。
話してみたら、Jはクラシックのミュージシャン。
とっても温かくてユーモアのセンスある人です。
音楽の話から始まり、学食で、あるいはお店に入らず散歩しながら(学生はカフェなどという贅沢も敵!)よくおしゃべりするようになりました。
彼は東ドイツの出身で、私の知らなかったドイツの歴史が生んだ重い社会問題なんかも聞かせてもらい、心の目が広がりました。


短い留学を終えたJが帰国してから、結局1度も会っていないんだけど、時々、少なくともクリスマスは、メール(最初のころはFAX)で連絡とりあってきていました。


そっか、もう17年?! 毎年忘れずにメールくれてたんだ。
地球儀をぐるっと回さなくちゃならない、離れた国にいるのに、
このシーズンに毎年、必ずお互いのことを思う時間があったんだ・・・
彼の遅れてきたメールでそんなことに気づき、改めてじーんとしたのでした。